木材は成長過程でCO2を吸収し、材に加工しても燃やさない限りCO2を固定し続けるため、地球温暖化防止に貢献出来る自然素材です。鉱物資源は埋蔵量自体に限界があり、いずれ枯渇する上、一から人工生成するのは大変です。
木材なら森林から再生産出来ます。植林する事で再生できる持続可能な資源となるのです。
CO2問題で住宅を例に挙げると、木造住宅は6t-c(※1)の炭素貯蔵量があるのに対し、鉄筋コンクリート住宅は1.6t-cしかありません。最後住宅を解体する際も、木材なら解体しやすく、燃やさずリサイクル・リユースすればCO2も閉じ込めたままです。燃やす場合でも、今ではバイオマス発電に流用可能です。木材は地球環境に優しいのです。その木材も再生産可能だからといって無計画に伐採してはいけません。違法伐採による環境破壊もまた深刻なのです。
そこで弊社はPEFC(森林認証制度)を採用しています。この制度は、独立した第三者機関が、適切且つ持続可能な森林経営を行えているかを審査するものです。CoC管理運用(トレーサビリティ)製品が何時・何処で・誰によって作られたかを明確にして、原材料の調達・生産・消費・廃棄までを追跡可能にしています。
弊社ではPEFCを採用しているチリのアラウコ社から計画伐採された植林木を仕入れる事で、環境破壊に繋がる違法伐採材が混入する余地を無くしています。そして、弊社は長年このPEFCを採用していますが、これまでの定期審査は全て問題なく通っています。この審査では弊社だけでなく、供給元のアラウコ・協力関係にある製材所・認証材を保管する各港・倉庫に到るまでCoC管理が出来ているか、書類審査や立ち入り調査等行い、厳しく精査されます。
この認証材を使用するということは、近年注目を集めているSDGsの15番目項目に当たる「陸の豊かさも守ろう」にも合致しています。この項目は、世界中で問題となっている森林減少・土地の劣化問題に触れています。無計画な森林伐採・農地利用・気候変化や管理不足による森林火災等が森林減少を引き起こしています。人為的な要因が多く、この森林減少が過度に進むと砂漠化が進み、再度の緑化が困難になります。そうなる前に植林木を流通させることで、今ある森林資源を守る必要があります。弊社は認証材を取り扱うことで、違法伐採材の流通阻止に一役買っています。企業活動が環境に与える影響を問われる中、弊社は日々の企業活動を通して、持続可能な森林経営から生み出されたこの認証材を広くPRしていきます。
(※1)t-cは、温室効果ガスの移動量等(二酸化炭素やその他の温室効果ガスの排出、吸収、貯蔵量等)を、相当する二酸化炭素中の炭素重量に換算した単位。
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